ペットボトルの代わりにウォーターサーバーを使えば安全?

最近ではウォーターサーバーでミネラルウォーターを飲む方も増えています。家庭ではペットボトル派でも、職場ではウォーターサーバーのお水を飲んでいる人も少なくないでしょう。

ペットボトルに比べ、ウォーターサーバーなら、ゴミがでにくいということも一般家庭では喜ばれている点だと思います。容量が大きいですからね。定期的に新しいサーバーが配達されるため、賞味期限を気にする必要もありません。エコや健康面での安全性を気にする方にとって、ウォーターサーバーが喜ばれるのは当然です。

しかしウォータサーバーのお水はかならず健康にいいとはいえないのも事実でしょう。とくにサーバー内の衛生状態には気をつける必要があります。雑菌が繁殖することがあるので、メーカーの指示に従って、サーバー内はつねに清潔に保つ努力が必要です。

タンク内だけでなく、手が触れやすい蛇口、埃のたまりやすい背面などは、まめにメンテナンスを行う必要があります。製品によってはクリーンシステムが働き、ある程度は自動で清掃してくれる製品もあります。ですが過信は禁物。健康を考えてウォーターサーバーを使うなら、利用上の注意を十分に守る必要があります。

それでもウォーターサーバーには、ペットボトルよりも雑菌が繁殖しやすいということは覚えておくほうがいいでしょう。これは構造をみればわかります。サーバーかお水を摂るときの様子を思い出してみてください。お水の代わり空気がタンク内溜まっていくのが見えるでしょう。これが細菌繁殖の大きな原因になります。空気の泡が昇っていくたびに、細菌とミネラルウォーターが接触しているからです。

ウォーターサーバー内のお水の安全性については、たとえばこちらのサイトが参考になります。

密封された状態のお水にはどんな細菌も繁殖しません。空気触れることで、お水のなかに雑菌が増えるきっかけができるのです。お水をこまめに摂るサーバーでは、いったいどれだけ雑菌の繁殖する機会があるのでしょうか。数時間で使い切ってしまうペットボトルに比べ、ウォーターサーバー内にはより多くの雑菌がいると考えるのが自然ではないでしょうか。

もちろん正しいメンテナンスをしていれば、ウォーターサーバー内の細菌による健康被害の心配についてあまり考える必要はないのかもしれません。ただ健康面でも安全性を考えてのことなら、ウォーターサーバーがペットボトルより優れているとはいえないのではないでしょうか。

ペットボトルのなかのお水の採水地は大丈夫なのか

ペットボトル入りで販売されているミネラルウォーターは、豊富な水源のある山や渓谷から採られます。どこの水源を使うのかは、メーカーによって異なります。

ここで気になるのは、その水源の周囲の環境です。採取されるお水は、降った雨が長い年月をかけて土中に染みこみ、地下水となったものです。土中を通るあいだに、水には周囲からさまざまなミネラルが溶け出します。

でも周囲の土地がもしも汚染されていたらどうなるでしょうか。農薬などの化学物質もまた、雨といっしょに地下水に流れ込んでしまうでしょう。もしも水源周辺の環境に問題があったらと考えると、ペットボトルのお水も安心して飲めないような気がします。

ミネラルウォーターの採水地の環境に関する法律はありません。採取後の水質検査はわが国では当然行われています。ただ周囲の自然環境について、採水を念頭に置いた法の整備はまだ行われていないのが現状です。採水地周辺の環境をどこまで守るかは、各メーカーの自主性に任されています。

ペットボトル用ミネラルウォーターの採水地保護については、日本よりもヨーロッパのほうが熱心です。フランスのあるメーカーでは、採水地の周辺4000ヘクタール以上の森林について、厳しい基準で環境保護を行っています。この範囲内では化学肥料や農薬の使用は一切禁止で、農家では有機農法以外の栽培は認められていないほどです。

採水地周辺の環境保護については、日本のメーカーはまだ遅れているといわざるを得ません。心から安心してペットボトルのお水を飲むためには、採水地の周囲の環境汚染をまずは徹底して取り除くことが必要ではないでしょうか。

また水源地からの採水のやりすぎにも注意が必要です。お水を採りすぎると、地下水が枯れ、その周辺の森林にまでよくない影響を与えます。豊かな森がなくては、大地は雨水を保っておくことができず、結果的に水源自体が枯渇してしまうことになります。

おいしいお水で有名な北海道のある自治体で、採水制限を設ける条例が最近可決されました。自然環境を守り、水源を守り、ペットボトルが生活の一部になっているわたしたちの生活を守るために、これはとても重要な一歩だと思います。こうした法的整備がこれから日本中で進んでほしいものです。