子どもにはどんなペットボトルのお水でも飲ませていいのか

子どもにはペットボトルのお水を飲ませている人が多いそうです。とくに乳児の粉ミルクを溶くときには、水道水は避け、かならずペットボトルのお水を使用するのが一般的になりつつあります。

理由はいろいろあると思いますが、この傾向が決定的になったのは原発事故ではないでしょうか。事故直後、福島から離れた町の水道水に放射能物質が検出されたという噂が流れました。あれをきっかけに、幼い子どもをもつ親は、子どもの健康のためにペットボトル入りのお水を選ぶようになったと思います。

ただ子どもの健康を願うなら、ペットボトルの中身もよく吟味すべきでしょう。水道水と違って安全だと思いがちですが、ボトリングされているお水の品質はさまざまです。なかには、子どもには負担の大きい成分を含んでいるお水もペットボトルで販売されています。

外国産のペットボトル入りミネラルウォーターは、幼い子どもの飲み水としてはたいてい不向きです。とくにヨーロッパで採水されるミネラルウォーターはやめるほうがいいでしょう。ヨーロッパ産のペットボトルに入っているお水は硬水です。日本のお水に比べると各種ミネラルの含有量がとても高いのが、欧州の天然水の特徴です。

過剰なミネラルを取り込むと、デリケートな胃腸をもっている子どもは体調を崩す危険があることを覚えておくべきだと思います。少しでも日本から離れた場所の、放射能の危険のない地域で採れるお水がいいだろうとわたしたちは考えがちです。しかし汚染の危険は少なくても、外国のお水は性質上子どもには合わないのです。

では子どもに安心して与えられるお水とはどんなものなのでしょうか。

ペットボトルのお水を使いたいというのであれば、せめて国産の軟水を詰めた製品を選ぶべきだと思います。

日本のお水はほとんど軟水です。軟水であれば、小さなお子さまでも負担なく安心して飲むことができます。ただ製品によっては、日本のなかでもミネラル分の多い湧き水をあえてボトリングしているものもあります。適当に買わず、製品の特徴とミネラル含有量をよくチェックして、かならず軟水の日本のお水を子ども用には選ぶといいでしょう。

軟水なら粉ミルクもよく溶けます。赤ちゃん用にも国産の軟水入りペットボトルをお勧めします。

現実には日本のお水は、ヨーロッパ産と比べてもまったく不安はないと思います。放射能を心配する声もありますが、水質基準に対する日本の規制はとても厳しいものです。それをクリアしているのですから、日本のペットボトルのお水は子どもにも安心して飲ませられる、汚染のないものだと信じています。わたしたち親がチェックすべきなのは、ミネラル過多のお水の入ったペットボトルは子どもに与えないということでしょう。

ペットボトルのなかのお水は殺菌処理されているのか

水道水は塩素殺菌されたお水です。ではペットボトルで販売されているミネラルウォーターは、なにかの殺菌処理が施されているのでしょうか。

一般に、ペットボトル入りの国産ミネラルウォーターは殺菌されたものです。殺菌方法はさまざまで、ろ過などの処理をしたのちに、加熱やオゾンによる殺菌が行われています。それに対し、ヨーロッパ産のミネラルウォーターは殺菌処理がされていません。ある程度の処理を行っているものが日本産、あくまでもナチュラルにこだわっているのがヨーロッパ産だと考えればいいでしょう。

ある程度の殺菌がされているとはいえ、国産のミネラルウォーターも無菌ではありません。ペットボトルを一度開けたら、できるだけ早くお水は飲みきる必要があります。水道水ほど念入りに殺菌処理をされていないので、時間がたつとペットボトルのなかのお水にも雑菌が繁殖することがあるからです。

健康被害がおこるほどではなくても、雑菌が繁殖するとミネラルウォーターの風味が落ちることがあります。ペットボトルを開封したら、夏場はできるだけ早く飲みきること、直射日光のあたる場所は避け、冷蔵庫などで保管することなどが大切です。

どこまでもナチュラルにこだわる人以外は、水道水を適度に利用してもいいかもしれません。殺菌処理を念入りに施された水道水は、ペットボトルのお水よりも腐りにくい、ある意味とても安全なお水だからです。

日本の水道法の基準は世界基準でみても厳しいものです。この検査をクリアして配給される日本の水道水は、細菌がもっとも繁殖しにくいお水だといえます。安心を第一に考えるのであれば、ナチュラルさをある程度犠牲にして、水道水を積極的に利用してもいいのかもしれません。

ただ夏場は水道水の臭いの強さが気になったり、カルキ臭ががまんできなかったりする人がいることも事実です。つまりいくら安全であっても、水道水はおいしくないというわけです。

お水に安全と同時においしさも求める人は、ペットボトルのお水を必要に応じて利用すればいいと思います。ただ健康と安心のために、保管には十分に気をつけるべきです。とくに温度に気をつけて、雑菌が繁殖しないようにくれぐれも気をつけましょう。

ペットボトルのお水にも含まれる硝酸態窒素

安全なお水を飲みたいというのが、ペットボトルのミネラルウォーターを購入する人の願いです。ところがペットボトルのお水のなかに、硝酸態窒素という物質が含まれていることが最近判明しました。

硝酸態窒素は自然界にもとからある成分です。この成分を栄養として吸収し、野菜や果物は成長します。だから野菜の発育をよくするために、農家では硝酸態窒素を肥料として植物に与えてきました。長年こうして追肥をくりかえしてきたことが、土中の栄養素のバランスを崩し、硝酸態窒素が必要以上に多い土壌を作ってしまいました。

ペットボトルのなかのミネラルウォーターは、雨水が土中に染みこみ、地下水となったものを採取したものです。栄養バランスの崩れた土壌を採水地としていたことが原因で、硝酸態窒素まで過剰に水に溶け出したミネラルウォーターがいまもマーケットに出回っています。

ミネラルウォーターのなかの硝酸態窒素のチェックはまだ義務付けられていません。現在販売されているペットボトル入りミネラルウォーターの硝酸態窒素濃度は、健康にすぐに被害を与えるほど高いものではないからです。

とはいえ安心できるお水だと信じていた人にとっては、これはショックなことでしょう。硝酸態窒素が反応してできる亜硝酸イオンは、多量に取り込むと健康被害を与えます。亜硝酸イオンの影響でおきる代表的な疾患として、ブルーベビー症候群などがあります。こんなお水を毎日飲んでも本当に大丈夫なのか、子どもに与えてもいいのかと不安になります。

硝酸態窒素は、化学肥料だけでなく有機肥料にも多く含まれています。周辺に有機農法による畑や果樹園しかない採水地からでも、硝酸態窒素が多量に含まれるお水がくみ上げられる可能性は大いにあるのです。ヨーロッパの採水地は化学肥料や化学農薬禁止の場所にあることが多いのですが、硝酸態窒素については、欧州産ミネラルウォーターも安心だとはいえませんね。

すべてのメーカーの商品に見つかったわけではありません。ペットボトルのお水を買うときには、国産、外国産を問わず、硝酸態窒素が検出されていない製品をせめて選びたいものです。

ペットボトルの水は永遠に飲めるのか

ペットボトルに入っているミネラルウォーターは、けっして腐ることはないのでしょうか。水だって腐ることはありますが、それはつねに外気にさらされているお水のこと。雑菌に触れる機会のないペットボトルのなかでは、お水は腐らないと一般に考えられています。

ただ販売されているミネラルウォーターのペットボトルをよく見ると、賞味期限が書いてあることがあります。日付は使用期限ではなく、あくまで賞味期限なのですね。つまりおいしく飲める期間をメーカーは設定しているわけです。腐って品質が劣化することはないけれど、ミネラルウォーターをおいしく飲むには、この日付までに消費してくださいねということでしょう。

メーカーによって賞味期限の設定は違うようですが、ボトル詰めからだいたい2年を賞味期限として設定することが多いです。

腐るわけではないのに、ある時期を過ぎるとペットボトル内のお水はなぜまずくなるのでしょうか。

大きな理由として、ペットボトルの性質があげられます。プラスチック製のペットボトルは、意外にも周囲の匂いを吸着しやすい素材なのです。強い臭いのする場所にペットボトルを保管していると、プラスチック素材に少しずつ臭いが移ります。2年以上たつと、なかのミネラルウォーターにもその臭いが移ってしまって、水の本来の味が損なわれるのだそうです。

品質には問題はないけれど、おいしく飲みたければ、ペットボトルのお水もなるべく早く飲むほうがいいといえそうです。

またペットボトルは完全に密封された容器ではありません。ごく小さなすき間があります。そのためなかのお水も、長い時間がたつと少しずつ蒸発していきます。日本には計量法があり、容量の2%が減った飲料は販売できないと定められています。

おそらく2年もたてば、2%近くの水がペットボトルから減ることがあるのではないでしょうか。計量法のことも考えて、メーカーでは消費期限という形で、できるだけ早く飲んでくださいとアピールしているのだと思います。

消費者にとってもメーカーにとっても、ペットボトル入りのミネラルウォーターは早めに飲むほうがいいのはまちがいないようです。

ペットボトルの水は水道水よりも本当に安全なのか

むかしは水を買って飲むなんて贅沢だと思われていたものでした。いまではミネラルウォーターのはいったペットボトルを持ち歩くことは、日本人にとって当たり前になっています。宅配を頼んで、家庭に水のペットボトルを常備している家庭もあるでしょう。わたしたちの日常のなかに、ペットボトル入りミネラルウォーターはすっかり浸透したといえそうです。

ミネラルウォーター派の人は、水道水はもう飲まないのでしょうか。個人差はありますが、水道水はできるだけ飲まないようにしている人も少なくありません。なかには、料理に使うお水までミネラルウォーターに代えた人もいると聞きます。

ミネラルウォーター中心の生活が選ばれる理由として、ペットボトルのお水は水道水よりも健康にいいという考え方があります。水道水に対して、臭い、消毒されているからナチュラルなものではないなどのマイナスイメージをもっている人は少なからずいます。反対にペットボトルの水に対しては、天然のもの、ミネラル豊か、美容にも効果があるなどのプラスイメージが普及しているようです。

しかし水道水は体によくない、ミネラルウォーターは健康にいいとばかりはいえません。

水道水と市販のミネラルウォーターは、適用されている法律がそれぞれ異なります。水道水の水質基準は国の水道法によって管理されています。それに対しペットボトル入りのミネラルウォーターは、食品衛生法で管理されています。これは市販のジュースやお菓子と同じ扱いです。法律上はミネラルウォーターは、市販のジュースやスナック類と同じ基準で、栄養や成分のチェックを受けているにすぎないともいえます。

日本の水道法の基準は厳しく、検査も厳密です。毎日飲み続けても健康被害がでないように、水質は何項目にもわたってチェックされています。それに対し、ミネラルウォーターに対して適用されている食品衛生法のチェック基準は少し緩めです。だって法律上はミネラルウォーターは嗜好品ですから。すぐに健康被害がでるようなものが含まれていなければ、食品衛生法の検査はパスすることができます。

これでも水道水は健康によくなく、ペットボトル入りミネラルウォーターのほうが優れているといえるでしょうか。ミネラルウォーターがよくないとはいいません。でもペットボトルのお水が水道水よりもかならず安全だとはかぎらないのではないでしょうか。

ペットボトルを買うときに確認したいお水の硬度

ペットボトルを常備している人は、そのお水のどんなところが気にいっているのでしょうか。たいていの人にとって、ペットボトルのお水はより安全で健康にもいいという印象をもっていることがその理由のようです。

原発事故以来、放射能物質が飲み水に入っていないかと心配する人も増えました。こうした人たちのニーズにペットボトルのお水はよく合っています。赤ちゃんの粉ミルクを溶くために、ペットボトルのお水を欠かさず買うようにしている家庭もあるでしょう。野菜を洗うときですら、ペットボトルのお水を使う人もいるほどです。

ですがペットボトルを購入するときに、そのお水の硬度を確認している人はあまりいません。硬度とは、お水に含まれるミネラル分の高さを示す数値です。ミネラル含有量が多いお水は、硬度の数値が高く、一般に硬水とよばれます。それに対し、ミネラルをあまり含まないお水は、硬度の低い軟水とよばれます。

日本で採取されるお水のほとんどは軟水です。国内の水源を使っているメーカーのペットボトルのお水も、ほぼすべて軟水です。

それに対しヨーロッパなどの外国から輸入されるペットボトルのお水は、ミネラルの多い硬水であることが多いです。カルシウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラル分を豊富に含むため、外国産のこうしたお水を好んで飲む人は少なくありません。豊富なミネラルが健康と美容にいい作用をもたらすと考えられるからです。便秘が解消する、ダイエットにいいという口コミもよく聞きます。

ただ硬度の高いミネラルウォーターを毎日飲んでいる人は注意も必要です。適度なミネラルはたしかにからだにいいのですが、採りすぎは腎臓などの臓器に負担をかけることがあるからです。心臓疾患のある人などは、カリウムの摂取はできるだけ控えなければいけません。硬水のミネラルウォーターを継続して飲むことを考えるまえに、自分の健康状態をしっかりチェックしておくほうが安全です。

それに多量のミネラルは、臓器の未発達な子どもには不向きです。ペットボトル入りの硬水をみんなで飲んでいる家庭、外国産のお水を料理に使っている家庭の主婦の方には、そのお水の硬度を見直していただきたいと思います。

ペットボトルのミネラルウォーターをどうしても使うときには、できるだけ国産のもの、しかも硬度の低い軟水の製品を選ぶほうが安全なのではないでしょうか。

ペットボトルの代わりにウォーターサーバーを使えば安全?

最近ではウォーターサーバーでミネラルウォーターを飲む方も増えています。家庭ではペットボトル派でも、職場ではウォーターサーバーのお水を飲んでいる人も少なくないでしょう。

ペットボトルに比べ、ウォーターサーバーなら、ゴミがでにくいということも一般家庭では喜ばれている点だと思います。容量が大きいですからね。定期的に新しいサーバーが配達されるため、賞味期限を気にする必要もありません。エコや健康面での安全性を気にする方にとって、ウォーターサーバーが喜ばれるのは当然です。

しかしウォータサーバーのお水はかならず健康にいいとはいえないのも事実でしょう。とくにサーバー内の衛生状態には気をつける必要があります。雑菌が繁殖することがあるので、メーカーの指示に従って、サーバー内はつねに清潔に保つ努力が必要です。

タンク内だけでなく、手が触れやすい蛇口、埃のたまりやすい背面などは、まめにメンテナンスを行う必要があります。製品によってはクリーンシステムが働き、ある程度は自動で清掃してくれる製品もあります。ですが過信は禁物。健康を考えてウォーターサーバーを使うなら、利用上の注意を十分に守る必要があります。

それでもウォーターサーバーには、ペットボトルよりも雑菌が繁殖しやすいということは覚えておくほうがいいでしょう。これは構造をみればわかります。サーバーかお水を摂るときの様子を思い出してみてください。お水の代わり空気がタンク内溜まっていくのが見えるでしょう。これが細菌繁殖の大きな原因になります。空気の泡が昇っていくたびに、細菌とミネラルウォーターが接触しているからです。

ウォーターサーバー内のお水の安全性については、たとえばこちらのサイトが参考になります。

密封された状態のお水にはどんな細菌も繁殖しません。空気触れることで、お水のなかに雑菌が増えるきっかけができるのです。お水をこまめに摂るサーバーでは、いったいどれだけ雑菌の繁殖する機会があるのでしょうか。数時間で使い切ってしまうペットボトルに比べ、ウォーターサーバー内にはより多くの雑菌がいると考えるのが自然ではないでしょうか。

もちろん正しいメンテナンスをしていれば、ウォーターサーバー内の細菌による健康被害の心配についてあまり考える必要はないのかもしれません。ただ健康面でも安全性を考えてのことなら、ウォーターサーバーがペットボトルより優れているとはいえないのではないでしょうか。